ハラスメント防止対策!外部相談窓口について知ろう
問題を抱えたまま日々過ごしていると、仕事が手につかなくなったり、眠れなくなったりと普段の生活に支障をきたしてしまいます。労働相談を抱えていてメンタルヘルスにも不調が出ているなど問題が複数に及んでいる場合は、相談内容に合わせた専門家が配置されていますのでそれぞれの相談機関へ連絡をしてみてはいかがでしょうか。私たちの身の回りの外部相談窓口(社会的資源)は下記のような相談先があります。
身の回りの外部相談窓口
総合労働相談コーナー(各都道府県労働局)
労働条件、募集・採用、パワハラやセクハラなど、労働問題に関するあらゆる分野を労働者だけでなく事業主からの相談も受け付けています。都道府県労働局長による助言・指導や紛争調停委員会によるあっせんも行っています。
個別労働紛争のあっせん
職場での事業主と労働者のトラブルを解決するために労働問題の専門家が解決の支援をします。
トラブルが発生した場合は都道府県労働局より助言・指導を実施し、解決した場合は終了となります。
解決されなかった場合は希望に応じてあっせん(双方の主張の要点を確かめ、調整と話し合いを促進)への移行または他の紛争解決機関の説明や紹介を行います。
日本司法支援センター 法テラス
解決に役立つ法制度や地方公共団体、弁護士会、司法書士会、消費者団体などの関係機関の窓口を法テラスコールセンターや全国の地方事務所にて無料で情報提供業務をご案内しています。経済的に余裕のない方は民事法律扶助業務で無料の法律相談や弁護士・司法書士費用などの立替えも行っています。
みんなの人権110番
各地域の法務局や地方法務局が実施している、差別、虐待、パワーハラスメントなどさまざまな人権問題についての相談電話。
かいけつサポート
法務大臣が認定した民間事業者による調整やあっせんなどの紛争解決手続きです。
例えば、「友人にお金を貸したが返してもらえない」「会社が給料を払ってくれないが裁判にしたくない」など身の回りのもめ事やトラブルを話し合いによって解決します。
労働条件相談ほっとライン
平日の夜間や土日祝日に無料の電話相談ができます。相談内容は、時間外や過重労働、労働基準関係法令について専門知識を持つ相談員が対応します。
外国人労働者からの相談を受付けており、英語、中国語、スペイン語、ポルトガル語、タガログ語、ベトナム語、ミャンマー語、ネパール語の8言語対応。
労働災害補償について
労災保険に関する疑問や相談に厚生労働省「労災保険相談ダイヤル」で受け付けています。
メンタルヘルス相談 こころの耳(厚生労働省による働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)
- 働く人やご家族向けにメンタルヘルスに関する電話とメールの相談。
- 2019年6月「ハラスメント悩み相談室」が設置され、パワハラ、セクハラやマタハラなどの相談に対応します。
- SNS相談(LINEやチャットで相談ができます)
相談内容によって支援団体や相談時間異なります。下記サイトにQRコードが記載さております。
メンタルヘルス 外部相談窓口は相談件数が年々増加
一般社団法人日本産業カウンセラー協会は「働く人の電話相談室」を毎年9月10日の「世界の自殺予防デー」に合わせて開設しており、2018年は相談件数が前年比の30%増でした。働き方改革やストレスチェック制度の浸透により悩みの質が多様になってきました。
- 「職場の悩み」以外の相談比率が大幅に増加し相談内容が多様化
- 相談相手は家族、知人・友人や職場ではなく、専門家や公的機関が半数以上に
- 40~60代の相談が圧倒的に多く、70代や80代も昨年比2倍以上
自分自身やキャリアに関する悩み、メンタル不調や病気の悩み、家族や生活上の悩みが増え、悩み事をカウンセラーなどの第三者に相談しやすいという傾向が出てきているようです。
まとめ
外部相談窓口の効果を定量的に示すと社会的資源の相談窓口や件数が年々増えてきていることが挙げられます。定性的には統計結果にもあるように相談相手が「専門家」や「公的機関」という方が50%を超える結果となっています。
多様な労働者や働き方の推進によって、悩みの種類も複雑になってきています。
「悩みを相談するのは申し訳ない」と自分が相談することで職場の人や家族・友人にネガティブを伝染させるのではないかとためらっている人も少なくありません。以前は敷居の高かったカウンセリングや専門家への相談が身近になったことは、「パワーハラスメント防止」や「メンタルヘルス対策」にも大変有意義な事です。
来年の法律を見据えたパワーハラスメントの外部相談窓口やメンタルヘルス外部相談窓口としてカウンセラー訪問サポートやハラスメントの教育研修、ホットラインのご支援をご提供致します。